M.T.Iのめっき 電気ニッケル・光沢ニッケル
ニッケルめっきは鉄に似た色調をもち、耐食性がよく、機械的強度に優れているので、鉄鋼や銅合金上に単独にめっきして、防食と装飾の機能を果たすことができます。
主に自動車部品などの野外使用部品にでは、クロムめっきの下地めっきとして、電子工業ではコネクタ用貴金属めっきの拡散防止層として重要な役割を果たしています。
めっき浴としてもっとも重要なのはワット浴で、一般に用いられるニッケルめっき浴はほとんどこの浴をベースにしたものです。
<特徴>
・光沢ニッケルは無光沢ニッケルに比べて硬く、ビッカース硬さ400~500を示すが延性に乏しく、したがってめっき後の折曲げでクラックを生じやすい。
・一般にニッケルめっきは比較的大きな引張応力を示すが、その大きさはめっき浴組成によって異なる。
・光沢ニッケル浴は、ワット浴に少量の光沢剤を加えたもの。
スペック
- 膜厚
- 1~15µm
- 皮膜硬度
- Hv500~600
- 代表的な用途
- 自動車部品,携帯電話部品,カメラ部品,電子部品,光学部品,etc.
- 主な特性
- 高級感,金属感,防錆,耐候性,etc.
適応素材
- 鋼鉄
- 良好
- 鋳物
- 条件により可能
- 銅・銅合金
- 良好
- ステンレス
- 良好
- アルミニウム
- 条件により可能
主な目的
- 硬度(硬さ)
- –
- 寸法精度(バラツキ)
- 〇
- 滑り性
- ◎
- 美観(光沢)
- ◎
- 艶消し(梨地)
- –
- 黒色外観
- –